春の風がやわらかくなってくると、
畑の野菜たちも、そっと顔をのぞかせはじめます。
ふきのとう、菜の花、せり、よもぎ…。
冬の間にじっと力を蓄えてきた命たちが、
まるで「そろそろ動き出そう」と語りかけてくるようです。
そんな春野菜には、デトックスのちからがあります。
冬にため込んだものを、やさしく外に出して、
心と体を“芽吹きモード”へと切り替えてくれるのです。
からだと心に「余白」をつくるごはん
春は、何かをはじめたくなる季節。
でもその前に、ちょっと立ち止まって、
冬のあいだに重たくなっていた感覚を整える時間をもちませんか?
春野菜の苦みや香りは、
からだの中の「停滞」をそっとほどいてくれる味。
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菜の花の辛子和え
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よもぎ入りのお団子
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ふきのとう味噌のおにぎり
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蒸したうどを柚子胡椒でほんのり
どれも派手ではないけれど、
**「自分を浄化するようなやさしさ」**があります。
芽吹きは、内側からはじまる
春になると外の世界が一気ににぎやかになって、
なんだか焦るような気持ちになることもありますよね。
でも、本当の芽吹きは、
外ではなく“内側”からはじまるもの。
まずは、胃腸を整えて、眠っていた感覚を目覚めさせて。
自分の中の小さな“芽”を信じて育てていくことが、
本当の「動き出す」ための準備になるのだと思います。
季節の野菜は、天然のセラピスト
自然のリズムに従って育った野菜たちは、
その季節に必要なエネルギーをそっと手渡してくれます。
春の苦味や香りは、まるでセラピーのように、
心の奥に溜まっていたものまで、ゆっくりとかき出してくれる。
「また新しくなってもいいんだよ」
「そろそろ、動き出そうか」
そんなやさしい声が、春のごはんには宿っている気がします。
最後に
春の畑から届く、芽吹きのごはん。
それは、
デトックスだけでなく「生まれ変わる」ためのごはんでもあります。
無理に加速しなくてもいい。
ちゃんとあなたの内側に、動き出す準備はできている。
今日の一皿が、
そのやさしい変化に寄り添う“春のはじまり”になりますように。
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